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母と娘の物語。映画「ジュリエッタ」が間もなく公開

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11月5日(土)から、ペドロ・アルモドバル監督の最新作「ジュリエッタ」が劇場公開されます。運命に翻弄され、深い哀しみに引き裂かれた母と娘の姿が描かれた本作は、娘を育てているママに、いえ、娘として生まれた全ての女性に見てもらいたい映画です。
女性の繊細さを上手に描く名監督
ペドロ・アルモドバル監督は、これまでアカデミー賞外国語映画賞作品「オール・アバウト・マイ・マザー」や、アカデミー賞脚本賞作品「トーク・トゥ・ハー」を手掛けたことでも有名。運命や偶然に翻弄される登場人物を通じて、人生の豊かさや複雑さ、人間の愛おしさや切なさを繊細に描くことのできる名監督です。
「ジュリエッタ」の原作は、カナダのノーベル賞作家アリス・マンローの短編集「Runaway」。その中に収められている、同一人物が主人公でありながら独立したストーリーになっている「Chance」「Soon」「Silence」の3編を、アルモドバル監督がひと続きの物語に脚本化しています。

母としての自分、そして娘に向き合う物語
スペインのマドリードで一人暮らしをする美しく洗練された容姿の中年女性であるジュリエッタは、恋人にも打ち明けていない苦悩を内に秘めています。それは12年前、当時18才だった1人娘のアンティアが、理由も語らぬまま母親であるジュリエッタの前から失踪していたこと…。そんなある日、偶然再会した知人から「娘を見かけた」と告げられ衝撃を受けます。最愛の娘をもう一度この手で抱きしめたいと、ジュリエッタは心の奥底に封印していた過去と向き合い、どこにいるのかもわからない娘に手紙を書き始めます。
主人公の回想によって現在と過去を交錯させながら、運命に翻弄された数奇な人生の物語が始まります。

すれ違う母の愛と娘の想い
本作は、いわば人生におけるかけがえのないものをすべて失い、身も心も憔悴しきった女性が、その絶望の中でかすかな希望をたぐり寄せようとする再起と贖罪の物語なのです。母親から娘への切なる情愛、そして母親の苦労を知らずに育った娘の揺れる想いもすくい取ったアルモドバル監督の、新たな代表作といえる映画です。
公式HPで見られる予告映像の最後には、娘から送られてきた手紙を読み、涙するジュリエッタの姿が。なぜ娘は母の前から消えたのでしょうか?ジュリエッタの涙は果たしてどういう意味を持っているのでしょうか?


映画は2016年11月5日(土)新宿ピカデリーほかロードショー。母と娘の感動の物語、ぜひ劇場で味わってください!


PHOTO/©El Deseo

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