突然ですが、お子さまは本が好きですか?筆者は小学生の頃から学校の図書室や地域の図書館に通い詰め、沢山の本を読んで育ちました。けれど何十年経った今でも記憶に鮮明に残っている本というものは意外と少ないもの。きっとそういう本こそが、自分にとって“影響力のあった本”なのだと思います。
今回は小学生のうちにお子さまに是非とも読んでもらいたい3冊を紹介します。
エルマーのぼうけんは1948年にアメリカで出版され、それ以来沢山の子ども達に愛されてきた言わずと知れた名作。そして例に漏れず私もこの本の虜になった1人です。
エルマーという少年が捕らえられた子どものりゅうを助けるためにどうぶつ島へと乗り込む冒険の物語。リュックの中にチューインガムや歯ブラシ、色の違うリボン7本など、それって必要!?という謎なセレクトのアイテムを詰め込んで出かけるのですが、冒険の中でそれらを使ってあらゆる困難を解決していくその過程が本当に面白く、幼かった筆者はもし私が冒険へ出かけるなら何を持っていこう…と空想にふけっていたのを覚えています。
【エルマーのぼうけん】のあとに、【エルマーとりゅう】と【エルマーと16ぴきのりゅう】と続く計3冊のシリーズものになっています。
エルマーのぼうけん新版 (世界傑作童話シリーズ) [ ルース・スタイルス・ガネット ] - 楽天ブックス
【くまの子ウーフ】
「知ってた?魚って、目を開けたまま寝るんだよ。」――先日我が子にそう教えながら、(そういえばこれは小学1年生の頃に【くまの子ウーフ】を読んで得た知識だったな)とふと思い出しました。大人になった今でも物語だけでなく、それぞれの話のタイトルや挿絵までも鮮明に思い出せるほど記憶に深く残っている本です。
なぜ?どうして?とどんなことにも疑問を持ち、探求心旺盛なウーフ。とても純粋で素直で、愛らしいウーフ。
収録されている9つの物語は哲学的な部分も多く、大人が読んでも色々と考えさせられます。
くまの子ウーフ改訂新版 (くまの子ウーフの童話集) [ 神沢利子 ] - 楽天ブックス
【おしゃべりなたまごやき】
寺村輝夫さんの書く“王さまシリーズ”の中で1番人気の物語。筆者はこの他にも何話か収録された新書サイズの短編集【王さまばんざい】を持っていましたが、【おしゃべりなたまごやき】のみの絵本も出ているようです。
お城を散歩中に、鳥小屋で窮屈そうにしているにわとり達を発見した王さま。さしっぱなしになっていた鍵で戸を開けて逃がしてあげたら城中が大騒ぎに!こっそり鍵を捨てたものの、それを一羽のにわとりが見ていて……。
おしゃべりなたまごやき (日本傑作絵本シリーズ) [ 寺村輝夫 ] - 楽天ブックス
本というものは過去に読んだ物語を思い出すと、それと同時にその本を読んでいた時期の自分の心境や感情なども蘇ってきたりもします。
子どもには、大人になっても心に残っているような、そんな素敵な作品に沢山巡りあってほしいものですね。
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