
間もなくやってくる夏休み&お盆の帰省シーズン。自分の実家はもちろん、義実家への帰省の際にもマナーがあることを、ご存知でしたか?お正月の帰省とは違う、お盆時期の帰省のマナーについて、一緒に勉強してみましょう!
お盆というのは、祖先の霊を祀る、日本古来からある祖霊信仰と仏教とが合わさって生まれた行事のひとつで、古くは600年代初頭から行われていたことがわかっています。
迎え火や送り火を焚き、お盆の期間中に家に戻ってくるとされる祖先の霊をもてなしたり、なすやきゅうりを牛馬に見立てた飾りを備えたりと、地方によって祀り方は様々ですが、いずれにしろ、亡くなった人のことを思い出し、生きている人たちが幸せに暮らせることを祈る、という意味合いを持っています。
そうした中での帰省ですから、自分たちの荷物だけを抱え、のほほんと遊びに行くだけでは、「配慮が足りない」と思われても仕方ありませんよね。
お土産ではなくお供え物を用意しましょう
では、お盆の帰省では、どんな配慮をするべきなのでしょうか。
まず大切なのは『お供え』です。中身は義父母両親の好みのお菓子でもちろんいいのですが、ビニール袋に入った簡易包装のものではなく、仏壇にあげられるよう箱に入ったものを用意し、お供えと書かれた“のし”を添えるようにしましょう。予算に余裕があるのであれば、お供えと手土産は別のものを用意するほうがベター。玄関先で手土産を渡し、家に上がったら「まずはお仏壇にお参りさせてください」と断って仏壇に向かい、お供えし、手を合わせて挨拶をする……くらいまでやれば、「なにこの嫁、デキる!!」なんて思ってもらえることウケアイです。
お菓子が苦手な家の場合は、仏花を持っていくといいでしょう。初めての帰省の場合は、仏壇の数や規模を夫に確認し、見合うだけの仏花を用意するようにしてください。
ちなみに、こうした供物の相場は、3000~5000円が一般的。お供えの用意が間に合わない場合は、「御供物料」と書かれた不祝儀袋にお金を入れて、先方に手渡しましょう。ちなみにこの不祝儀袋。関東では白×銀の水引がかけられるのが一般的ですが、関西では黄×白の水引を使用することがあります。あらかじめ夫に聞いておくか、ネットで調べておくといいでしょう。
朝夕の仏壇へのお参りも重要要素
義実家の仏壇に祀られている人は、あなたにとってはアカの他人かもしれません。ですが、夫や義両親にとっては、大切な家族だった人たちです。そうした人を大切する姿勢を見せることは「なんていい人なんだ!!」と、あなたの株を上昇させてくれます。
たいがいの家では朝晩、食事の前に仏壇にお線香をあげると思いますので、「せめてお盆の間だけでも……」と率先してお水やお茶を取り替え、お線香をあげるようにしましょう。あなたはもちろん、子どもたちにもきちんと教えてあげましょう。
ほんの少しの気くばりで、人間関係は思った以上にスムーズになります。今年のお盆は、お供え物+毎日の仏壇参りで、“嫁”としてのあたなの“格”を上げてみてください。
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