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表紙から秋の装い!季節に寄り添えるおすすめの小説3選

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木々も色づき、空気は冷たく澄んできて、秋の到来を感じます。秋といえば、読書の秋。子どもが寝た後に、日々の生活のひとときに本を読もうと思っても、何を基準にどの小説を手に取ろうか迷うことはないでしょうか。そこで今回は、今の季節にふさわしい表紙から秋の装いが感じられるおすすめの小説をご紹介したいと思います。
散りばめられた紅葉に物語の情熱を感じる『錦繍』
深紅の紅葉が散りばめられた表紙に、燃え立つような印象を受ける一冊です。ある事件を機に別れざるをえなかった夫婦が、10年ぶりに偶然再会したことで「何故自分たちは別れ、本当は何を思っていたのか」を丁寧に語っていきます。本文は、二人が交わす手紙のやり取りのみで構成され、手紙という客観的な要素のおかげで、二人の思いや情景がとても心に入ってきます。特に妻であった亜紀の哀しみと葛藤、そしてラストに見せる希望は、子育てを一段落した亜紀と同年代の今だからこそ味わえるものではないかと感じさせる作品です。

【中古】 錦繍 /宮本輝(著者) 【中古】afb - ブックオフオンライン楽天市場店
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青春時代の澄んだ気持ちを思い出す『夜のピクニック』
秋の澄んだ夜空を連想させる表紙が印象的な一冊です。全行程80キロの道のりを夜通し歩く「歩行祭」を舞台にした高校生の物語。主人公の貴子や融たち登場人物は、高校生活最後の大イベントで、それぞれの思いや将来に対する希望を語っていきます。時間の経過とともに募る疲労感や、物語の軸となる貴子と融の関係性が、秋特有の美しい風景や空気感の中で描写されていきます。「みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。どうして、それだけのことが、こんなに特別なんだろうね」。このセリフに象徴される色々な気持ちを乗り越えたラストは、切なくなるほど青春時代を思い出させてくれる作品です。

夜のピクニック (新潮文庫) [ 恩田陸 ] - 楽天ブックス
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人が抱えるそれぞれの事情をやさしく描いた『骨を彩る』
表紙のはらはらと降り落ちるイチョウの葉が、物語全体のやさしさを表すような一冊です。オムニバス形式の物語に登場する主人公たちは、それぞれに見えにくい事情や思いを抱えて生活しています。一見、順風満帆に過ごしているようでも、何もない人間などいないのだと思わされます。ところが、その描き方は、最近の小説でありがちな人の裏側を露呈させるようなドロドロとした暗いものではなく、愛情深い文体とやさしさに溢れていて、全てが結びつくラストには、とても暖かい読後感を持つことができる作品です。

骨を彩る [ 彩瀬まる ] - 楽天ブックス
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持ち歩くカバンの中に、秋を感じられる一冊をしのばせる、というのもなかなか素敵ではないでしょうか。読書の秋をぜひ楽しんでみてくださいね。

PHOTO/Fotolia




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