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いずれは直面!親の自宅(実家)を相続するときの税金のお話

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ファイナンシャルプランナーの島添です。読者のみなさんは結婚されていて、ご自身の親と同居されている方は少ないかと思います。ご実家は親御さんだけではありませんか?
自分の親が持ち家の場合には、両親とも亡くなってしまうとその実家をどうするのかといった問題が近年増えてきています。ご主人の実家も同様といえるでしょう。この時に直面するのが相続税です。

こんなに違う相続税。家だけ相続と同居での相続
まず、親の自宅に誰も住んでいない場合と子供が同居していてそのまま自宅に住む場合とでは、相続税の計算で大きな違いが生じます。これは、相続税の「小規模宅地の特例」という規定があって、親と同居していた子供が相続して居住し続けるのであれば自宅(土地部分のみ)の評価額を8割減額できることとなり、2割の評価額に対して相続税が課税されます。
例えば、自宅の土地の相続税評価額が5,000万円の場合、同居していない場合には、5000万円のままで税金計算されますが、同居している子供が相続した場合には2割の1,000万円に対して税金計算をすることになり、大きな差となります。

同居していないケースでは所得税の特例がある
親と同居していない場合には、相続税の計算で不利となること以外に誰も住んでいない自宅を売却しようとすると所得税が課税されますので、相続税と所得税の2つの税金が課税される可能性があります。
なお、親の自宅を売却した場合には、以下のような特例があるので知っておくと良いでしょう。

①相続税の取得費加算で所得税を軽減
相続の開始があった日から3年10ケ月以内に売却した場合、相続税と所得税の2重課税を回避するため一定の金額を取得費に加算※1することで所得税が軽減されます。

[売却額-(取得費※1+譲渡費用)]×所得税率=所得税

ただし、親の財産を相続した際に相続税を支払っていなければこの適用はありません。

②被相続人(親)の居住用財産を譲渡した場合の3000万円控除
相続により引き継いだ親の自宅(居住用財産)を売却した場合には、所得税の計算において3000万円の控除※2を受けることができます。

[売却額-(取得費+譲渡費用)-3000万円※2]×所得税率=所得税

ただし、相続開始直前において被相続人(親)が一人で居住していること、またその家屋(マンションでないこと)が昭和56年5月31日以前に建築されたものであることなどの要件があります。
さらに売却する際に耐震リフォームを行うか更地で売却しなければなりません。

①②両方での適用はなく、どちらかを選択することになります。


上記のように、親の自宅については、今後同居するのかどうかによっても税金面が大きく異なります。3世代同居リフォームによる住宅ローン控除という方法もあります。いつまでも元気でいてくれることが一番ですが、親が高齢となった場合の「介護」という問題も生じることから将来的なことも含めて考えてみてはいかがでしょうか。

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