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それ、本当にオーガニック? イメージより成分をみて選ぼう!

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化粧品をはじめ、食品や衣類など天然素材を愛する自然派志向が増えています。シャンプーや化粧品のコーナーへ行くと「天然」「ナチュラル」「自然派」「ビオ」「ボタニカル」「植物性」「無添加」という言葉がいっぱい並びます。これらの商品、安心できる良いイメージを感じませんか? しかも、地球にやさしい「エコ」な印象が浮かぶ植物や花のパッケージばかり。でもそれ、本当のオーガニックなんでしょうか?


日本には、オーガニックの統一基準がない!?
一般的に、自然界に存在する天然の成分で作った化粧品を「ナチュラルコスメ」と呼びます。その天然成分を、植物が育つ土壌・気候・農薬・水など統一基準に沿って育てた植物と、抽出工程など団体が考える基準をクリアした商品を「オーガニックコスメ」とさします。有機食品には、世界統一基準(有機JAS)がありますが、化粧品には世界的な統一基準がありません。ドイツをはじめ、ヨーロッパやアメリカなどは歴史をもつ認証団体がありますが、日本には公的な団体はありません。そのため、オーガニックの原料を少し使うだけで「オーガニックコスメ」と呼ばれている商品も…。ただし、日本には「化粧品基準法」があります。商品に配合している成分を、すべて表示しなければなりません。商品のパッケージ裏に記された、全成分表示です。表示されている順番は、配合が多い成分から(1%以下は順不同)と定められています。

「天然植物由来成分」が0.1%でも「オーガニックコスメ」に!?
例えば「ボタニカル」「天然植物由来成分90%以上」と大きく表示されているシャンプー。その下に、小さな文字で「90%以上を植物由来成分とクリーンな水で構成」と表示されていました。植物由来成分は微量だけで、ほぼ水という内容です。ボトルの裏を確認すると、難しいカタカナ表示の成分ばかりが表示されています。もはや、素人にはさっぱりわからない名前ばかりです。なんとなく「パラベン(合成防腐剤)不使用」、「合成香料不使用」、「シリコン不使用」だから良さそうと思いがちです。でも実際は、パラベンやシリコンに変わる成分を使用している場合もあります。とはいえ、本格的なオーガニックシャンプーは高額ですし、洗い上がりに満足できるプロダクトに出会うのは難しいもの。だからといって、イメージで購入するのは要注意ということです。

購入する前に! 成分表示を読む習慣が大切!
イメージではなく、商品に記された「全成分表示」をよくみること。材料が、シンプルなほど安心して使えます。なぜなら、自分の体質にあわない成分を知ることができるからです。例えば、背中に赤い湿疹が出て悩んでいるというひとは、シャンプーの成分が原因かもしれません。成分表示の点数が多いと、何が原因かわからなくなってしまいます。もしも、低刺激のシャンプーを選びたいなら、水の次に「アミノ酸洗浄成分」を使用されているものが安心です。ラウリル硫酸Naなどの「合成界面活性剤」では刺激が強すぎます。すぐに調べられる便利な時代なので、インターネットなどで確認してみましょう。

素人には判断が難しいので「認証マーク」を基準にするのもおすすめです。例えば、ドイツの『デメター』の印が付いた商品は、とても厳しい基準をクリアした商品といわれています。ほかにも、イギリスの『英国土壌協会』、アメリカの『USDA』や、フランスの『コスメビオ』など、約10種類ほどあります。最近では、国際的な有機生産物の認定機関『エコサート』の認証を得る国産ブランドも誕生しています。オーガニック商品だけを扱うセレクトショップも人気です。これから先、自然派志向の商品が増えていくので、成分表示や認証マークには興味をもちたいですね。
PHOTO/Fotolia


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