
そこで、整理収納アドバイザーの資格を持つ筆者が、「動線に沿った収納法」を考えて快適にするポイントをお伝えします。
【ポイント①】家族みんなが「洗面所」で何をしたいかを考える
洗面所での行為は、大きく分けて2つに分類できます。家族みんながする行為(歯を磨く、体を拭く、髪を乾かすなど)と、私的な行為(下着を着る、スキンケアをする、コンタクトレンズをつけるなど)です。これらを動線で考えます。
例えば、下着を着る場合。
入浴後にバスローブをまとって、寝室へ移動し下着とパジャマに着替えて、バスローブを洗面所へ戻します。移動と出し入れの回数が増え、手間と時間がかかります。不自由だと感じた時は、下着を洗面所に置いてみましょう。一箇所で着替えと洗濯物の分類が可能になります。これが、「動線に沿った収納法」です。
【ポイント②】動線を楽にするのは「高さ」と「吊るす」がポイント!
でも、一歩間違うと……!? 家族みんなが必要なモノを置くと、モノが溢れてゴチャゴチャした使いにくい空間になります。整理収納の基本では、私的な行為のモノをみんなが使う場所へ置くのはNGです。ただし、それは理想であって実際には、それぞれの家の間取りや収納の容量によって大きく変わります。限られた空間なら、「高さを最大限に活かした収納」と「壁やドアを使った吊るし収納」でおよそ解決できます。この時、収納をワンアクションで出し入れできるようにすると、さらに、動線が楽になります。
【ポイント③】収納ラックが置けない場合は「洗濯機の上」を活かす
収納ラックを置くスペースがない場合は、洗濯機の上の空間を利用します。例えば、大型のスチールラックを購入して天井まで使い切ります。スチールラックをオススメする理由は、「吊るし収納」がたくさんできるからです。例えばドライヤーをS字フックで吊るせば、ワンアクションで取り出せます。洗濯に必要な、ランドリーネットや洗濯バサミも袋に入れて吊るしておけます。これぞ、取り出しやすくて戻しやすい収納です。ただし、色が溢れるとゴチャゴチャした印象になるので、気になる人は色味を統一しましょう。
【ポイント④】収納スペースにあわせた「定数」を決める
限られた空間の中に、私的な行為のモノを置く場合は、「定数」を限定します。例えば、下着は3枚ずつにする。メイクグッズは、使うモノだけとするなどです。他のアイテムも同じです。多すぎるタオルや家電、洗剤などはモノの量を見直します。「使うモノだけを置く」ことを1番に考えて、ストックは別の場所へ移動しましょう。
家族の生活行為から考えた「動線に沿った収納法」を快適にすると、手間や時間が減るのでとても楽になります。とはいえ、家の間取りや大きさなど各家庭によって条件は大きく変わります。どうしてもうまくいかないという場合は、プロ(整理収納アドバイザー)に相談してみてください。
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