子どものしつけ、叱り方というのは家庭によって様々です。もちろんこれは自分の子どもに対することが前提ですが、今回は自分の子ではなく、よその子を叱るとしたらどうするか?についてのお話です。日本では、あまりこういうことってないですよね。ところが、アメリカでは、よその子を叱ることも、育児の中でよくあることなのです。もし、ママさん自身が、そういう場面に遭遇したらどうするだろう?と考えてみる参考になるかもしれません。
まずは日米比較・子どもの叱り方
日本では、子どもを叱るときこんな風に叱りますよね。例えば、ご飯を残していたら、「ちゃんと食べないと大きくなれないんだよ。頑張って食べようね」。何か悪いことをしていたら、「コラコラ、そんなことしたら危ないでしょ? 〇〇ちゃん怪我しちゃうし、痛いからやめようね」など。なぜ叱っているのか、まずは理由を説明して、だからダメなのよ、叱っているのよ、というスタイルが殆どでしょう。しかし、アメリカの場合は、「全部、食べなさい」「こっちに来なさい。それダメだから。やめなさい。今あなた何したの?」と、まずはダメなものはダメ。理由を先に説明するのは無し、もしくは後回しです。子どもと同じ目線では叱りません。まずは、親と子どもの上下関係をはっきりさせておくことを徹底しています。
自分の子を叱るのは簡単。でも、よその子は?
日本の場合だと、よその子を叱るなんて場面、そうそうないと思います。もしも、よその子を叱ったとしたら、その子のママさんたちに、「うちの子に何を言うの?」なんて思われかねませんよね。よほどの危険を感じない限り、見て見ぬ振りをするのが一般的でしょう。ところがアメリカのママさんたちの場合は違います。違うんです。よその子だとしても、自分の子同様に叱るのです。例えば、公園で子ども達がワイワイと遊んでる中、悪い言葉を使ってる子がいたら、「それは言ってはいけないよ、ダメだよ」とはっきり伝えます。何か行動で悪いことをしてる子がいる時も「それはやってはいけないことだよ、わかった?」などと直接的に伝えます。もし、目の前にその子達の親がいたとしても、悪いことをしていると目に入ってきたならば、迷わず叱るのです。
「うち」の子と「よそ」の子を叱る時の違いって?
自分の子にも、よその子にも迷いなく叱ることができるアメリカのママさん達。それって両方とも分け隔てなく叱るのか、それとも叱り方に違いがあるのか、気になるところですよね。実はちょっとした違いがあります。自分の子を叱るときは、親子の上下関係をはっきりさせて叱るのですが、よその子を叱るときは、少し優しいトーンで、理由を説明しながら叱るのです。これって何か聞き覚えがありませんか? そうです、日本のママさん達のスタイルそのもの。ですから、何ら難しいテクニックではないのです。
確かによその子を叱るのは勇気が要ることです。周りの目も気になります。ところが、アメリカのママさん達の考え方は、「みんな平等に」。一個人として向き合うので、自分の子もよその子も、特別分けないのだそうです。だからこそ、説明を付け加えるという配慮をしながら叱るそうです。また、直接その子のママさんに同じように言うこともあるそうです。どうしても見過ごせない場面に遭遇した時は、こういう考え方もありなのかもしれませんね。
PHOTO/Yuka Riverfield