
タレントの木下優樹菜さん篠田麻里子さんが、自身のインスタグラムにUPした写真で、お椀とお茶碗の置き場所が反対になっていたとして炎上するなど、何かと問題になっている「配膳」問題。あなたは正しい置き方を知っていますか?
日本人なら覚えておきたい和食の配膳ルール
まずは和食の配膳から見ていきましょう。汁物を入れたお椀は手前右側に、ごはんを入れたお茶碗は手前左側に、さらにその前に、持ち手が右にくるようにしてお箸を並べるのが、基本的な配膳マナーになります。
焼き魚(頭が左に来るように皿に盛りつける)や、ハンバーグといったメインになる料理は右奥側に。煮物などの副菜は左奥、酢の物などは奥側中央に配置します。お漬物を小皿に盛って個々に供する場合は、お椀とお茶碗の中央に並べます。大皿に盛った料理は、各人がお箸を伸ばしやすい位置に並べましょう。
ただし、こうしたおかず類は、地方によってルールが変わることがあります。地方に沿った並べ方を覚えるようにするといいでしょう。
ごはんを左側に並べるのは、左側に「上位」のものを置く、という日本独特の文化から来ています。主食となるお米を大切にする気持ちから今のルールが生まれていることを、子どもたちにもしっかり伝えましょう。また、左ききの場合は逆に配膳したほうが持ちやすい・食べやすいということもあるようですが、後々に困ったりすることのないよう、正式なマナーとして覚えておきましょう。
また、日本ではお箸を横置きしますが、これには日本独特の思想が関係しています。肉、魚、野菜……人間が食べる物は、基本的には全てが「命」であることはご存知ですよね。そうした命に感謝するために、死と生との境界線である場所に箸を置き、食べる前に手を合わせて「(命を)いただきます」と感謝をしてから箸を手に取るようになったのです。
洋食や中華の配膳にもルールがあります!
パスタやステーキといった洋食を配膳する際は、メインの料理が載ったお皿を正面に据え、その左側にフォークを、右側にナイフを配置します。ナイフは刃を内側に向けておくことを忘れずに。スプーンを置く場合は、ナイフの右側に添えてください。
スープは、メイン料理の右側に。サラダはスープの奥側に配膳します。パンやライスを添える場合はメイン料理の左側に並べましょう。
中華料理や韓国料理の配膳は基本的に和食と変わりませんが、お箸をタテにして並べるのがルールです。以前は日本と同様に横に並べていた中国ですが、北方民族の侵攻が起こった900~1200年頃の間に、様々な文化が混在したことで、お箸をタテに置くようになったのだとか。ちなみに韓国では「相手に箸の先を見せるように置くのは無礼」だとされていましたが、スプーンと一緒に置く箸置きが流行したことから、近年ではタテ置きする場合も多くなってきています。
食事というのは「ただ食べればいい」「自分が満足すればいい」というものではありません。正しいルール、美しい所作で楽しむことが、あなたや家族の生活レベルを上げる一石にもなります。正しい配膳方法を覚え、誰にもバカにされない、楽しい食事を楽しんでみてください。
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