食欲の秋は、スウィーツがおいしい秋でもあります。そこで今回は、スウィーツがたくさん描かれた絵本を3冊ピックアップしました。“ひと工夫”が光る絵本ばかりなので、親子で楽しんでみてくださいね。
「おやつなんだろう?」(作/山本和子 絵/国松エリカ)
おやつが大好きなうさぎのポッピ。忙しいお母さんの代わりに、森のみんなにお手紙を届けに出かけます。りすさん、はりねずみさん、ぶたさん、くまさん……どのおうちも、おやつ作りの真っ最中。「ポコン ポコン」「カシャ カシャ カシャッ」と、何を作ってるのかな?と想像させられる音が書かれている隣には、仕掛けの窓やドアがあり、覗いてみると、何を作っているのかわかる、という展開になっています。絵だけではなく、音や仕掛けでおいしさやワクワク感が表現されているところが、この絵本の肝です。
最後には、なんでみんながおやつを作っていたのか? そして、なんでお母さんが忙しかったのか?など、すべて明らかになるほっこりサプライズが待っていますよ!
「クッキー・サーカス」(作/たむら しげる)
こちらは、クッキーがおいしそう、というだけではなく、大活躍するお話です。男の子がハーモニカを吹きながら台所に行くと、お母さんがクッキーを作っています。一緒にピエロや音楽隊、動物たちなど、サーカスのように賑やかなクッキーを型抜きして、オーブンへ。するとオーブンから音楽が聴こえてきて……大きくなったクッキーたちと行進! 街でサーカスを繰り広げ、さらにはみんなで大きなクッキーをかじります。
まさに、「こんなことあったらいいな」が、ゆかいにかわいらしく描かれた一冊。さらに、「そういうことか!」と膝を打つような結末です。これを読んだ後に親子でクッキーを作っても、盛り上がるでしょうね!
「ぎょうれつのできるケーキやさん」(作/ふくざわ ゆみこ)
かわいい動物たちや、おいしそうな食べ物がたくさん登場するだけではなく、巻末にレシピまでついている「ぎょうれつのできるおいしいえほん」シリーズの一冊。舞台は、アナグマさんのケーキ屋さんです。
おいしいものを探していたありんこたちが、たどり着いたケーキ屋さん。お皿ごと洗い場にざぶーん!と落とされたり、アナグマさんに見つかって怒られたり、大冒険しながら、がんばってかわいらしいアリンコケーキを完成させます。
アナグマさんやありんこたちが作る、色鮮やかなスウィーツ。そして、それを食べる動物たち、虫たちの幸せそうな表情。すべてが繊細に描かれています。
どの絵本も、どことなく秋らしい色合いで、そういう意味でもこれからの季節にぴったり。絵本を閉じた後は「おやつ、何食べようか?」と、親子で会話が弾むこと間違いなしです!
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