子育て

勉強のできる子、本好きな子に! 続ければ続けるほど良い“親の読み聞かせ”

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子どもが小さいうちは当たり前のように行っていた絵本の読み聞かせも、小学生になり自分で本を読めるようになった頃から行わなくなるというご家庭も多いのではないでしょうか。しかし、小学生以降も継続的に読み聞かせを行っておくことが、将来の子どものためになるのだそう。今回は、長年にわたり“子ども”と“本”に関わってこられた海沼栄造先生に、読み聞かせの大切さを教えていただきました。


 読み聞かせは、親の愛情を感じる大切な時間


――絵本の読み聞かせについて伺います。読み聞かせは子どもが何才ぐらいまで続けるといいのでしょうか?
「読み聞かせは、子ども自身が『もういいよ』と拒否するまで、できるだけ長く続ける方がいいと思います。字が読めるようになって、自分で本を読みたいという子どももいるでしょう。もちろん、それはそれで読ませてあげましょう。でも、“子どもが自分で読むと言い始めたからお母さんはもうやらなくていいわ”と思うのではなく、どこかの時間で、『じゃあ、今度はお母さんが読もうか』と声をかけて、膝の上に抱っこしながら読んであげてください。お母さんに抱かれて読み聞かせてもらうのは、子どもがお母さんの愛情を体全体で感じられる時間です。自分で本を読むのは自立につながること、読み聞かせは親の愛情を感じること、その両方が子どもにとって必要なことなのです」
――長く読み聞かせを行っていた子とそうでない子では、なにか違いはでてきますか?
「私の塾に通ってきている中学生の中に、小学校4年生ぐらいまでお母さんに本を読んでもらっていた子がいます。『大草原の小さな家』などの長いシリーズものを、じっくりお母さんに読んでもらっていました。その後、自分だけで本を読むようになってからも、読書を愉しみながら、じっくりと考え、他者の意見にも熱心に耳を傾ける子に育っています。これはあくまでも私の経験上ですが、本が好きで、たくさん本を読んでいる子は、結果として成績も優秀な子が多いと思います。たぶん、数学以外の科目は、ほとんど心配ないでしょうね。数学的ものの考え方は国語力だけではどうにもならないものがあるのですが、それ以外の科目は基本的に大丈夫です。また、本をずっと読んできた子と、本を読んできていない子では、考える力と書く文章に差がでます。本を読むと、想像力が膨らみ語彙が勝手にたまるので、物語を作ったり批評文を書いたりするときの言葉の使い方が上手になるのです」

読み聞かせの継続が、本好きな子を育てる


――最近では本離れも進んでいますが、子どもを本好きにさせるにはどうすればいいと思いますか?
「今の時代、テレビやゲームなど、本がなくても楽しいと思えるものが山ほどありますが、そこはやはり、親がひと踏ん張りしないといけないところだと思います。子育てにおいて、子どものあるがままにさせるだけが良いとは限らないのです。子どもを本好きにするには、読み聞かせを続けるのが一番良い対策です。小さい頃から読み聞かせが続いている子であれば、本の面白さ、お母さんと本を読む喜びを知っているので、たとえ他のものに夢中なときがあっても、絶対に本に戻ってくると思います。また、お母さんたち親も、少しでいいから自分の好きな本を読む時間を取りましょう。今のお母さんたちもネットの世界で生きているし、忙しくてなかなか時間がとれないかもしれませんが、親が本を読む姿を見せることも大切なのです」
――なるほど、親の背中を見せなければいけないのですね。では最後に、おすすめの絵本などがあれば教えてください。
「小学校低学年のうちは、絵本をできるだけたくさん読んであげてください。絵本の中の美しい絵を見て楽しむ感覚は、想像力を育むのにとても大事なことです。そういう点では、吉田遠志という絵本作家の『アフリカの動物絵本シリーズ』や、バーバラ・クーニーの『にぐるまひいて』『オーパルひとりぼっち』、ユリー・シュルヴィッツの『よあけ』などは、子どもの美的感性を磨き、心の部屋を膨らませる最高の贈り物だと思います。小学校に入ったからと言って、文字だけの本へ移行しなくてはと急ぐ必要はまったくありません。山ほど絵本を読んで、同時進行で、『くまの子ウーフ』や『エルマーのぼうけん』といった児童書も混ぜていけばいいのです」
――大変勉強になりました。引き続き、読み聞かせを行っていこうと思います。この度はありがとうございました。(※ご紹介いただいた絵本の中には絶版になっているものもございます。図書館などで所蔵している可能性もありますので、探してみてください)

お話を伺ったのは…海沼 栄造(かいぬま えいぞう)先生
【プロフィール】1967年に東京学芸大学入学。1989年~1999年の間、経堂で子どもの本屋「もみの木」を営業。1995年に学習塾「悠愉学舎」を開き、現在に至る。
 遊びを取り入れながら学ぶことによって五感を通じた学ぶ面白さや、自然・社会の中に潜むたくさんの不思議さに気づいてもらい、自分で考えて判断し行動する人間に育ってほしいという想いで子ども達と一緒に学んでいる。子どもの本(現在は大人の本も)を読む「エヴァの会」を約20年、子どもの教育などの本を読む「樹の会」を約10年、塾の現役・OBのお母さん達、地域の方々と一緒に続けている。



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